子供が本当に求めているものって?
保育士向けの本を参考に、まとめてみました。
保育士向けのことですが、子を持つ保護者の方にもぜひ読んでもらいたいです。
① 大人同士の連携プレー
子供が、物に見立て、保育士に持っていこうとしたときに、その保育士は気が付かなかったけれど、別の保育士が気づいて声掛けをした。
② 子供が遊びこんでいるとき
子供は一生懸命に遊びながらも、自分の視線の範囲内に見守っている大人を意識しています。その大人の目が安心感になり、徐々に1人で外の世界に探索に出かけます。
③ 子供は大人がどのように自分と関わってくれるか待っています。
子供は自己中心です。周りの大人が自分が思っていることをすぐに察知してくれないと起こります。泣きます。最後には本人もどうしたらよいのかわからなくなります。
そんなときは、子供の思いを代弁してあげます。『そうか~。〇〇したかったのね』『こんな風に思ったのね』という具合に。
こうして思いを受け止めてもらい、気分を落ち着けて、思いを代弁してもらう経験を吸収すると、今度は友達にしてあげることができます。
④ 子供はおんぶと抱っこが基本的に大好き
物よりも大人に抱っこされ、おんぶされ、とにかくくっつくことが大好きです。
それもぎゅっと抱きしめられのが大好きです。わらべ歌などのふれあい遊びが今も伝承されているのは、子供はスキンシップが基本的に好きだからだと思います。
⑤ 子供は程よい言葉がけが好き
子供の様子に合わせて、言葉をかけることを大切にしています。ゆっくり、はっきり話すことです。相槌でいいのです。
⑥ 子供は大人とのいい関係の中で育つ
子供はよき解答者ではなくて、よき共感者が好きです。驚き、感動、不思議と思ったときに一緒に感動、共感してくれる人が好きです。
⑦ 子育て支援って?
子供を産んですぐに親にはなれません。昔から、おじいちゃん、おばあちゃん、そして地域のおじさん、おばさんが相談にのってくれたり、アドバイスしてくれたから子供を育てることが出来ました。そして親にもなることができました。しかし、核家族が多い現在は、身近にサポートしてくれる人が少なくなったので、公の機関が『子育て支援』を打ち出しました。
まずは、
● わたしたちが子供の気持ちと願いがわかること
● 子供の育つ見通し、つまり発達を知ること
● プロとして意識し、お互いの意見交換を大切にすること
● 父母に子供の様子を様々な手段を使って、丁寧に伝えること
● 子供が置かれている社会状況と保護者の就労状況を常に把握すること
● 保育園は友達がいるから楽しいと子供が感じるように、子供同士の関係を『手塩にかけて』育てること。保護者とともに。
以上を実践してみることか始まると考えられます。
『子供が本当に求めているものは?』
精神分析医サロモン氏の話によると、
『テレビでも遊びでもお菓子でもない。まずは親の関心。彼らはそのためだけに生きている』
子供が静かな時、親は関心を示さないが、騒いだり暴れた途端叱り始める。子供は、『悪い自分ほど注目される』と学習し、親はさらに怒鳴り、悪循環となる。
『子供が悪い時は低音で諭すか無視し、静かなときに褒め続ける』
これが効果があったそう。根本を理解すれば、問題はシンプルになる。
そう感じます。
★★★
参考文献)
毎日新聞 憂楽帳
実習保育学 日本小児医事出版社
子供の心の基礎作り 大月書店
子供と睡眠 芽ばえ社
1歳児の保育 フレーベル社
キレル子キレナイ子 大月書店
ちいさななかま 原田明美著
保育の友 悲しみと喜びを分かち合って 佐々木正美