【映画レビュー】 コクリコ坂から ~また見るなら~
『コクリコ坂から』
見ました。
正直、地味だなとか、ところどころ自分の中で繋がらないところがあって、よくわかんないで終わったところがあり、陳腐だな~と思っていましたが、そのわからないところを調べていったら、深いな~と感じました。また改めて見ようかと思っています。
今を生きている私達ではなくて、時代は東京オリンピックの時代、古き良き時代の頃、そこを学ぶこと、一見地味だったり、陳腐に見えることこそ、大切なんじゃないかなと思いました。
見る前に知っておきたい!!
まずは、作品の秘話、、、、
ジブリ最新作『コクリコ坂から』、実は『耳をすませば』の対抗馬だった! | ニュースウォーカー
鈴木は今作を製作するきっかけを「今から15年くらい前、宮崎駿のアトリエに彼の姪や甥が遊びにきていて、『りぼん』や『なかよし』などのマンガが置いてあり、その中に『コクリコ坂から』や『耳をすませば』があったんです。昔、『コクリコ坂』をやるか『耳をすませば』をやるか検討したことがあったんですが、その時は『耳をすませば』をやることになったんです。その後、アリエッティを作っている中で、次の作品をどうするかをみんなで考えていた時に、宮崎駿が『コクリコ坂をやろう』と発案し、この作品に決まりました」と、秘話を明かした。
『耳をすませば』が好きな私としては、見れば見るほど、その面影を感じ、とてもいとおしく感じます。そんな秘話があったら、『耳をすませば』が好きな人は、『コクリコ坂から』も絶対目が離せませんね!!
さらに、鈴木敏夫プロデューサーは、
- ある時代の人の生き方が参考になるときもある
- 昔の人は身体を動かすことと頭で考えることのバランスが良かった。現代は頭で考えることが多くなっている
と語っており、温故知新を考えるうえで、役立つように感じます。
現代はどこか、新しいものばかり、目に移ったり、感じたりしがちだけれど、それだけでなく、古いものから新しいものが見えてくる。そんな思いを持って、見たらまた見方が変わってくるかもしれません。
ここからは、細かな設定について、、、
まずは、『コクリコ坂から』は漫画原作です。
乗った船が遭難し、行方不明となった船乗りの父と、仕事のためにアメリカに渡ったカメラマンの母を持つ小松崎海は、母の留守中、小松崎家を懸命に切り盛りしていた。
そのころ、海たちが通う港南学園では、新聞部部長の風間俊と生徒会長の水沼史郎が起こす騒動によって、生徒と教師が翻弄されていた。突如として新聞部によって発表される「ミスター・ミス港南」、物理法則をめぐる風間と水沼の賭け、制服廃止運動をめぐる風間と水沼の対立…。こうした一連の騒動を海は冷ややかに見つめていたが、制服廃止運動の敗北の責任を風間が一身に負わされるのを見て、いつしか海は風間を擁護する声を上げるようになる。風間もまたひたむきな海にひかれ、2人は交際を始める。
しかし、ある日、水沼は風間に海と交際しないよう忠告する。水沼が海の母・小松崎虹江の仕事を手伝った際、偶然、海と風間の父親が同一人物であり、2人が異母兄妹であることを知ってしまったのである。水沼からそのことを聞かされた風間は海を傷つけないよう、父親のことを隠して海に別れを告げるが、それでも海のショックは大きく、やけになって不良の広瀬真と交際を始める。広瀬の本性を知る風間は海を放っておけず、広瀬の毒牙にかかりそうになっている海を助けるが、父親のことは話せなかった。
広瀬の魔の手から助けられた帰り道、海は偶然、祖父の小松崎島太郎から海と風間の父親が同一人物だと聞かされ、翌日、風間にことの真偽を確かめる。その際の海と風間のやりとりが広瀬の女友達に聞かれてしまったことで、海と風間が異母兄妹であるという噂が学校内で広まってしまい、海は精神的に追い詰められる。
海はつらい現実から逃避するかのように旅支度を始め、娘の様子を見かねた虹江はことの真相を海に話し始めた。果たして海と風間の父親は同一人物なのか?
、、、、、だいぶ人間臭い、、、、古き良き時代と感じるというよりは、昼ドラ????と感じました。
そんなのジブリで見たくない、、、、
だから、ジブリの映画はあえて、その人間模様に焦点を当てるのではなく、 その当時に生きた人たちの生き方、【上を向いて歩く!!】それを伝えたくて、キレイにまとめたんだろうなと感じました!
だから、その原作の深さ、そして製作者たちの方向性を理解しないまま見ると、陳腐だなとか地味だなとかつまらないという感想がでてくるんだと思います。
それを知ったうえで、見ると、より深く、美しい世界観を感じるような気がします。
時代的には【Allways 3丁目の夕日】の時代の古き良き時代の良さや、
【ホットロード】のあのキレイで純粋で葛藤する人間観の
アニメ版な気がしました。
雑学
■ 【コクリコ】って?
- フランス語で【ヒナゲシ】という花の意味
- 花言葉は、【恋の予感、思いやり、陽気で優しい】
- ちなみにフランスの国旗の赤を意味する花
■ 主人公(松崎 海)はなぜ(メル)と呼ばれるの?
- フランス語で海は【ラ・メール】
- 縮めて【メル】になったとか
■ 劇中の旗の意味は?
海上において船舶間での通信に利用される世界共通の旗
これはこの物語の素敵な部分。。
■ つまり、メルが旗を揚げているこの意味は、
『航海の無事を祈る』
■ そして、風間俊のボートの旗の意味は、
『ありがとう』
あまり映画では詳しくは語りませんが、この意味を知ったとき、心が震える瞬間でした。
このことを踏まえて、また見るとより一層深く感じるものがあります。